生きる目的を自分で考えていると、なかなか答えが出ず、あせったり面倒くさくなったりして、
ついつい、「模範解答や良い例はないんですか?」と聞きたくなります。
ですが、ここで他人の例を聞いてしまうと、本当の自分が思っていることと違う方向に引っ張られてしまいます。それが一番危険です。
近道をしようとして、「生きる目的の例」を知ることが、実は逆に遠回りになってしまうので、それは基本的に止めてください。
直ぐに答えが出なくても、自分と対話すること自体にも、「癒し」や「思考の整理・統合」という、とても大きな意味があります。
また、一度自分と向き合って問いかけると、もしそこで答えが出なかったとしても、無意識に潜在意識が考え続けて探してこようと機能しますので、あきらめたりガッカリされないで、自分との対話や問いかけを日々続けることが重要です。
本当の自分が本当に思っていることならば、何だって良いんです。
犯罪行為などはもちろん論外ですが、人からどう見られるかなど気にしないで、本当の自分の素直な純粋な気持ちを聞いてあげてください。
ダサくても良いし、カッコ悪くても良いんです。
本当の自分が喜びや幸せを感じるならば、それで良いんです。
ちまたのメンタルコーチさんや指導者さんと呼ばれる方の中には、よくこう言う方がいます。
「お金や物が欲しいというような生存欲求ではダメだ!」
とか
「人から認められたいというような承認欲求ではダメだ!」
そして
「自己実現欲求にしなさい!」
というようなものです。
ですが、私は何でも良いと思っています。
人それぞれ価値観が違います。立場も違います。経済状況や家庭環境も違います。
今この瞬間、本当に経済的・環境的・人間関係で危険な状況にある場合は、まずはそこから解放されることを最優先にし、それが出来た時点でまた新たな『生きる目的』を見出せば良いと思っています。
また、同時に2個・3個持っても良いと思いますし、将来的に増えても変わっても良いと思っています。
いずれにしても、本当の自分が思っていることと違う場合は、
いったんは「これだ!」と思ってやってみたり続けていくうちに、あるいは毎日考えているうちに、「なんだか違うような気がする・・・」と、またモヤモヤしてきます。
ですので、
違ってたら違ってたでまた戻ってきますので、あまり細かい事は気にしないで、毎日毎日、本当の自分と対話を続けてほしいのです。
本当の自分が思っていることが、「結局は最後には残る」のですから。
それでも、どうしても何も湧いてこない、何も気づきが無い、という場合には、読書はおすすめです。
動画やマンガなどではなく、シンプルな文字の本です。(写真はあっても良い)
そのほうが、自分のペースで考えながら読み進めることができるからです。
なるべく、いろんなジャンルが良いです。直接的に「生きる目的」が書かれたような本ではダメです。それでは本当の自分に気づけず、他人の感覚に引っ張られてしまうからです。
近道を探そうとすると、余計に迷って遠回りになってしまうので要注意です。
趣味的な本も良いですし、ビジネス書も良いですし、政治・経済・金融でも良いですし、世界のお仕事とか、雑学とか、ボランティアなどもヒントになるかもしれません。
公的な図書館に行けばいろんなジャンルの本が無料で借りられますので、無理に買ったりせず、気軽に借りて自宅でゆっくり読んでみてください。
本質は、「本当の自分を思い出す・本当の自分に気づくこと」ですので、他人の感覚に引っ張られないように気を付けてください。
あくまで、「本当の自分を思い出す・本当の自分に気づく」ためのヒントが本の中にあるかも・・・視野を広げる・・・という程度の感覚で読んでください。
「こんなに世界は広いんだ、色んな可能性があるんだ、自分の視野が狭かったな~」と気づくために本を読む。という意味です。
表面的なポジティブ思考・楽天的思考は逆に危険
「不安になったり、ネガティブな自分を捨てて、ポジティブになりたい」とあなたは考えていると思います。
かつての私もそうでした。
しかしその思考は、実は逆にとても危険であると、私の経験で気が付きました。(他の人を見てもそう思います)
例えば、「投資・ギャンブル・自分でビジネス」をする場合に、失敗(破産)する人はどういったタイプの人だと思いますか?
私がネガティブな時は、投資で失敗した際には、落ち込んで疲弊して寝込んでしまっていました。
それはとても辛く、苦しい状況です。
一方で、常にポジティブ思考で元気モリモリの時はどうでしょうか。
失敗しても辛いわけでもなく、またすぐにチャレンジして→また失敗して→またチャレンジして・・・の繰り返しが可能です。
これは、一見すると良い事のように見えます。
確かに、そのチャレンジによって大きなお金や大切な時間を失わないのであれば、それはそれで良いわけですが、「投資・ギャンブル・自分でビジネス」においては、そうはいきません。
特に「投資・ギャンブル」で失敗した場合は、大きなお金を一瞬で失うことも普通にあります。
それでも積極的に続けて繰り返してしまうのです。
ポジティブな時・ポジティブな人というのは、実は破産しやすいのです。
破産して初めて、自分の愚かさや間違いに気づくのです。
でも、それではもう遅いのです。
ネガティブなくらいに慎重で謙虚なほうが、物事がうまくいき、自信が付き、幸福感が増していきます。
ネガティブで地味な自分を嫌ってしまう傾向があなたにもあるかもしれませんが、そんな時は本書を思い出してください。
本当の自分を思い出し(ネガティブでも良い)、慎重で謙虚に物事を進めたほうが上手くいきますし、それが自信になり、幸福感で満たされるのです。
もちろん、「どうせ成功しないだろう」と、何もしないという意味のネガティブではいけません。
単なる無謀な楽天家ではなく、慎重かつ、想定できる落とし穴を積極的に考えながら計画的に進めましょう。という意味です。
人生の目的は新たに見つかる物もあれば、過去にあった物にもう一度気付き直す場合もある
人生の目的は、これから新たに知って色々な経験をしたり勉強することで発見していく物と、過去にすでに経験した物が改めて評価される場合の二通りがあります。
前者は、まだ人生経験が少ないお若い方に多いでしょうし、後者はすでに人生で色々な経験を積まれてきた年配者に多いでしょう。
もちろん、そこも変に固定したり思い込みがあってはいけません。
お若い方でも、子供のころの経験がとても印象的で強く残り、それが活きる場合もありますし、
ご年配の方でも、これから新しく経験することが天命として感じられる場合もあります。
ですので、
「新しい目的を早く見つけなきゃ!」
とあせってほしくないのです。
毎日考えてもなかなか見つからないので、それで余計に自信を無くしてしまい
「やっぱり自分はダメなんだ・・・」
と思ってほしくないのです。
これからたくさん経験したり知っていく中で見つかっていくものですし、本書のワークを続けることで明確になっていく場合もありますし、
過去に自分がしていた事を、「やっぱり自分にはこれが合っていたんだ」と気付く場合もあります。あえて他の事をしたからこそ、本当の自分に改めて気付いた、ということです。
さらに言うと、
人生の目的は一つでなくても良いですし、これから変わったとしても良いんです。
人生の目的は、一つよりも二つあったほうが、より楽しく幸福感が増します。
最初に見つけた目的よりも、より強い目的が見つかってそれに移行したって良いのです。
「カッコ良さ・世間体・見栄・人からどう見られているか」を捨てる
『生きる目的』となると、
「カッコ良い目的じゃないと、なんだか恥ずかしい」とか
「人の役に立たなければいけない」とか
人からどう見られているかを考えてしまいがちです。
でも、それも捨ててかまいません。
純粋に、本当の自分を思い出し、自分の心に従って良いんです。
本当の自分に逆らって考えた目的では、長くは続きません。ストレスがどんどん蓄積し、また脳のダメージが戻ってきてしまいます。
見栄・世間体など一切捨てて、本心を貫いて表現してみてください。
あなたが生き生きと満たされるだけでなく、それを必ず必要としてくれる人・喜んでくれる人がいます。
例えば、
「ゲームして遊んでいるだけ」では
一般的には世間体は良くないですし、カッコ悪いですが、
ゲーム好きな人からすれば、それを見て楽しんでくれるし共感してくれるわけです。
それで良いんです。
それをSNSで配信して、お金を得て生活している人もいます。
それが出来る良い時代になったのです。
生きていく道は何通りでもあるのです。
99人に嫌われても1人に好かれたら大成功!
ビジネスや広告業に携わったことがある方なら、もしかしたら分かっていただけるかもしれませんが、
例えば、まったくの新規客100人に、ある商品の広告を出したとします。
99人は買わず、たった1人だけが買ってくれたとします。
この場合、購入率は1%です。
ビジネスの経験が無い人からすると、
「100件広告出して、たった1件しか売れないの?!」
「購入率がたったの1%なの?!」
とバカにするかもしれませんが、実はビジネスの世界では、全くの新規客に広告を出して購入率1%というのは、すごく良い結果なのです。
でもその現実を知らないと、あるいは承認欲求が強すぎると、ガッカリ悲観して終わりです。
しかし、現実を受け止め、承認欲求を捨てると、素晴らしい結果として感じることができます。
あなたが本当の自分を思い出し、「これで生きていこう」と決めたなら、もしつまずいた時には、どうかこのお話を思い出して頑張って続けてほしいと思います。